障害者週間市民のつどいに最初から最後まで参加。10時半から午後4時近くまで。長いですね。プログラムも盛りだくさん。障害を持った子どもたちの音楽、手話落語、海老沼小学校の合唱。
基調講演のわたりとしおさんは、ご自分のうつ病のこと、ストレス・孤独に対置して自分にとって心地いいことをすること・五感が大事、命の大切さを話せれ、私も聞き入りました。現在、自殺を防止する活動に取り組まれているそうです。モットーは、心と体と社会の健康、だそうで、やっぱり何はなくても健康が一番ありがたいですね。
障害者週間市民のつどいは、12月3日から9日までが障害者週間なので、いつも大体12月第一週の土曜に開催されてます。ちなみに12月9日が障害者の日。国連が障害者の権利宣言を採択した日に当たるので、それを記念しているのですね。1975年だから39年前。
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確かに障害者の権利は法的面、制度的面では拡充してきています。障害者の権利条約が国連で採択されたのが2006年で発効が2008年。日本がこの条約に批准したのが今年2014年の1月20日、発効が2月19日です。6年もかかってます。国内法の整備で時間がかかりました。権利条約の批准に向けての障害者基本法の改正が2011年8月。障害者虐待防止法の施行が2012年8月。障害者差別解消法の成立・公布が昨年の6月。(施行は2016年4月予定)法律や制度ができても、なかなか障害者が生き難いのが現実です。だからこそ、様々な形で動き、元気を出して現実を変えていくことが必要で、制度と現状の相互連関に終わりはありません。客観的には、常に新たな政策が要求されています。
さいたま市では国に先駆けて、中身も、作成過程も当事者主義の市民参加を徹底してノーマライゼーション条例を制定しました。2011年3月に成立。施行が4月。政令市で初めてです。1年以上かけて、条例検討委員会で中身をもんで、それを市民参加の百人委員会に振ってまたもんで、というやりとりを繰り返しながら作っていった条例案で、私も何回かその模様を傍聴しました。市議会で結果的に全会派の賛成を得て可決されましたが、最後まで緊張と気の抜けない状況だったことを覚えています。もう3年前になるのですね。
理屈だけの条例ができて何になるんだみたいな声を当時聞きましたが、そのたび、障害者の置かれている状況を変えていくのにこの条例を使うことが大事なんだ、と説明してました。今でもそう思います。さいたま市内には障害者が地域で当たり前に暮らすことを目指して活動している団体がたくさんあります。そうした方々の日頃の積み重ね、実践が条例に血肉を与えているとも言えます。
障害者の雇用、働き場を拡げて、税金を納められるような就労収入を得られるようにすること。ユニバーサルスポーツやアールブリュットの芸術を広げること、生活を楽しめるようにすること、仲間たちと苦楽を共にできる地域社会を作ること。障害者が自分の持っている可能性を追求できる社会になれば、皆、幸せなんだろうなと思いますね。