長い長いマンション建設問題での住民と事業者との話し合い。私が関わってからも2年になりました。今日で最後の話し合いとなりました。協定書は昨年11月、ようやく結べました。
いくつもの現場に関わって、それぞれの地域での違いを経験しながら、互いの利害がぶつかり合う中で、私はマンション建設問題ほど住民自治への手がかりになるものはないと思うに至りました。
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日影や騒音、振動、景観、ビル風などに加え、新住民との関係のつけ方など、全てコミュニティのあり方としてとらえていかないと、問題が発生します。
行政 はよく民間と民間との問題だからと、マンション建設問題を紛争解決に向けての対応としてしか位置づけませんが、それは行政と住民のボタンのかけ違いになる可能性をばはらんでいると思います。
住民が何を望んでいるか、単に利害関係、損得関係だけで住民の意向をとらえているとしたら、それは違います。住民エゴではないのですね。街のあり方としての制度の問題なのですね。そして、信頼関係をベースにしたまちづくりの問題なのです。そこにちゃんと対峙していかないと、マンション建設問題が起こるたびに行政不信が生まれます。それをわかってほしいなと痛切に思います。